労働問題紛争点

2019/12/23
労働問題紛争点

労働問題が現実化する紛争点

多くの中小企業の経営者の方は、現実化していない労務問題よりも、他の多くの経営課題の解決のプライオリティーの方が高いとお感じではないかと思います。しかし、例えば以下に述べるように、労働紛争が現実化した場合に、会社の抱えるリスクは大きなものとなってしまします。
 

[例1]勤務態度も成績も不良だった従業員を解雇したら、仮処分をおこされて訴訟で争った結果解雇が無効になるという判決。

その従業員が会社に戻ってこられては困るということで、解決金(給料の半年分)と退職慰労金(給料の2か月分)を払って辞めてもらうこととした。
 

  • <賃金の支払い>月給30万円×12か月=360万円
  • <解決金>月給30万円×6か月=180万円
  • <退職慰労金>月給30万円×2か月=60万円
  • <合計>600万円

 
ということも、ありえないわけではありません。このような従業員が複数出てきたりすればもっと高額な代償を払わされることもありうるのです。
 

[例2]従業員50名の会社で、定額の営業手当等の残業手当を支給しており、残業代を支払っているつもりであったが未払い残業代を2年間さかのぼり一括請求された。

そして、その総額は、2年間分で1500万円にも上り、一括で支払うよう請求をされてしまいました。
ということも、ありえないわけではありません。適切な労働時間管理と残業手当の位置づけを行っていなければ、このような高額な代償を払わされることもありうるのです。
 
当事務所のホームページにおいても述べてきたように、労働問題を事前に予防することは非常に重要です。しかし、企業の側で日々労働問題の事前予防に取り組んでいたとしても、不十分な点があったり、どうしても予防できない事件が発生してしまった等の場合に、個別の労働問題が現実化し、会社に労働者から請求の内容証明が届いたり、訴状が届くこともありえます。また、労働審判の期日の呼出状が届いたり、合同労組からの団体交渉申入書が届いたりすることもあると思います。はたまた、労働基準監督署から、呼び出し状が届くこともあるかもしれません。
 
当事務所では、このような個別の事案への対応からのご依頼でもお受けすることができますので一度ご相談ください。

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