少年事件 少年院について

2021/06/05
少年事件 少年院について

少年院について

少年院とはどういところか

少年院とは,家庭裁判所から保護処分として送致された者などを収容する施設で,少年に対して矯正教育その他の必要な処遇を行う施設です。

少年が非行事実によって逮捕されてから、少年鑑別所で鑑別され、その後家庭裁判所の審判において,裁判官が非行事実を認めて少年院送致相当の審判を下すと、少年は少年院に収容されることになるのです。

少年院は、成人が懲役刑を受けるために行く刑務所とは異なり、労働を課せられるわけではありませんが、少年が社会に復帰した後に、社会に適応して社会生活が営めるように,少年に対して、教育や職業の訓練等が行われます。

教育の内容としては,小学校や中学校、高校で行われるような授業が行われたり、大学や高等専門学校に相当する内容の授業も受けられる場合があります。また、教育の訓練としては、農作業、木工、金工等の作業訓練が行われたりします。

少年院の種類

少年法の改正前は、少年院は、初等少年院、中等少年院、特別少年院、医療少年院の4種類に分けられていました。

少年院は第一種少年院,第二種少年院,第三種少年院及び第四種少年院の4種類に分類されることになりました。

少年院の種類収容される少年
第一種少年院心身に著しい障害がない者で
犯罪傾向が進んでいない者
第二種少年院心身に著しい障害がない者で
犯罪傾向が進んでいる者
第三種少年院心身に著しい障害がある者
第四種少年院少年院において刑の執行を受ける者

そして、4種類の少年院のうち、その少年院に収容されるかについては、家庭裁判所が審判の際に決定することになりました。

なお,少年は少年院送致相当の審判を受けると、審判の日にそのまま少年院に行くわけではなく,いったん鑑別所に戻った後,準備をして後日少年院に収容されることになります。

少年院に収容される期間

少年院に収容される期間は,家庭裁判所が審判の際に勧告を行うのが通常です。

もっとも、家庭裁判所による処遇についての勧告がない場合は,収容される期間は概ね1年程度になります。

なお,少年の非行進度がそれほどでもない場合には,一般短期処遇(収容期間は原則として6ヶ月以内),特修短期処遇(収容期間は原則として4ヶ月以内)とされることもあります。

逆に,少年の持つ問題性が大きく,更生に時間がかかると判断される場合には,収用期間が2年を超えることもありえます。

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